今回は音の高さの名称、音名についてです。
音名というのは音の高さ(音高)の表し方です。皆さんにとって最もポピュラーなのは
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
だと思います。これは元来はイタリア語での表記で
Do Re Mi Fa Sol La Si Do
と綴られます。ただ、ポピュラー音楽(ポップスやロックやジャズやブルースなどの音楽です)などではこのイタリア語式の音名よりも英語式の音名が非常に良く使われます。英語式はアルファベットを用いるのですが、ちょいとややこしいのは何故かドレミ~の順にABC~ではなくラの音に当たるところがAとなり、そうなることでド当たるのはCとなって、
C D E F G A B C
と並びます。何故こうなったかは諸説ありますがはっきりとわかっていないそうです。
一方イタリア語式も英語式も共通するのは最初と最後の音はあきらかに音の高さが違うのに同じ名前がついています。ドレミファソラシド♪とすんなり覚えていたりしますが、あきらかに違う高さの音なのに同じ音に聞こえるというのはよく考えると不思議な感覚ですね。この不思議な音の間隔をオクターブといいます。この言葉も大事なワードですのでこの機会に覚えてしまいましょう。ちなみにオクタという言葉は8を意味します。(※1)。
少し話がそれましたが、アルファベット音名に戻ります。
ギターを弾かれる皆さんはまずチューナーにアルファベットが出てきているのをご覧になっているのではないかと思います。次に楽譜を見るとコードネームにもアルファベットが!これらが正にアルファベット音名が使われている箇所です。
今後もいろいろな場面でアルファベット音名に出くわす可能性がたいかですので遅かれ早かれこのアルファベット音名になじんでもらった方がいろいろと都合がよろしいと思います。頑張って覚えましょう。なに、たった7音(最初と最後は同じ音名)です。ドレミファソラシドは皆さんご存じだと思いますのでこれに照らして覚えましょう。
本当はドレミファソラシドは音名とは別に階名というものに用いられる事も多く、必ずしもC=ドではないのですが、まずは細かいことは気にせずC=ドとして覚えましょう。
語呂合わせで良いのです。以下参考までに。
ド→度→℃→C
レ→レディー→レD→D
ミ→E(似てません?)
ファ→Fa→F
ソ→ソーセージ→ソーセーG→G
ラ→A(似てない?…ですね)
シ→シビック(車の名前です)→シBック→B
他にもチューニングするときにE=ミ、A=ラ、D=レ、G=ソ、B=シの5つが出てくる都度意識すれば良いと思います。
無事にアルファベット音名7音(8音ですが最初と最後は同じ名前)覚えた方、おめでとうございます!ただ、残念ながら音名はイタリア語式、英語式共にこれで全部ではないのです。「オクターブは8って意味でしょ?最初と最後同じで8音でしょ?アンタそう言ったよ!」との声が聞こえて来そうなのですが、決まっているものはしょうがないのです。
この勢いで全て紹介しようかとも思いましたが少々長くなりましたので他の音のお話は次回にします。最後までお読みいただきありがとうございました!
※1
ギリシャ数字。数量を表す言葉でオクタは8を意味します。オクトパスとかオクトーバーとか。ん?オクトーバーは10月では?、となりますよね。調べてみたところ、はるか昔古代ローマの時代は今の3月を1月としていたそうで、今の10月は8番目の月という意味でオクトーバーになったそうです。
他にも音楽用語ではこのギリシャ数字が結構良く使われます。
トリ(3の意味)…トリオ(三人組)、トライアド(三和音)
テトラ(4の意味)…テトラド(四和音)、テトラコード(四音音階)
ペンタ(5の意味)…ペンタトニックスケール(五音階)